1. 概要
バージョン: 1.0.0.0
著作権: 物流技術研究所 寺本敏幸
使用期限: 2026/12/31
Tera計算3_Utilityは、物流業務における各種計算を支援する総合ユーティリティソフトウェアです。トラック配車計画、コンテナ積付計算、パレット積付計算、倉庫保管規模計算など、物流業務に必要な各種計算機能を統合したパッケージです。
1.1 主な特徴
📊 多機能統合
物流業務に必要な8つの計算機能を1つのソフトウェアに統合
🚛 実用的な計算
実際の物流現場で使用される車両やコンテナの寸法に基づいた正確な計算
📈 視覚化機能
計算結果をグラフィカルに表示し、直感的な理解をサポート
💾 データ管理
計算データの保存・読込機能により、繰り返し利用が可能
1.2 対象ユーザー
- 物流センター・倉庫の運営管理者
- 配送計画担当者
- 輸送業務の効率化を検討する方
- 倉庫レイアウト設計者
- 物流コンサルタント
2. システム要件
2.1 動作環境
| 項目 | 要件 |
|---|---|
| オペレーティングシステム | Windows 7 / 8 / 10 / 11 |
| .NET Framework | .NET Framework 4.5 以上 |
| メモリ (RAM) | 4GB 以上推奨 |
| ハードディスク空き容量 | 500MB 以上 |
| 画面解像度 | 1280×768 以上推奨 |
2.2 必要なソフトウェア
- Microsoft Access Database Engine (データベース機能使用時)
- Microsoft Excel (データ出力機能使用時)
Tera計算Data フォルダを配置する必要があります。
3. インストールとセットアップ
3.1 インストール手順
- インストーラーを実行します
- インストール先フォルダを選択します(デフォルト推奨)
- セットアップウィザードの指示に従ってインストールを完了します
Tera計算Dataフォルダを任意のドライブ(A-F)にコピーします
3.2 初回起動時の設定
ユーザー登録手順
- プログラムを起動すると、ユーザー登録画面が表示されます
- ユーザー問合せ番号が表示されるので、メモしてください
- 問合せ番号を著作権所有者へメール送信します
- 返信された暗証番号を入力して登録を完了します
※ 登録完了後は、以降の起動時に登録手続きは不要です。
3.3 データフォルダ構成
| フォルダ/ファイル | 説明 |
|---|---|
| Tera計算Data\ | メインデータフォルダ |
| ├ SoftData\ | ソフトウェア設定データ |
| ├ PL積付計算\ | パレット積付計算データ |
| ├ フォーク積付通路計算\ | フォークリフト通路幅計算データ |
| ├ Tera計算.accdb | メインデータベース |
| └ SQL によるEIQ分析.accdb | 出荷分析用データベース |
4. 機能一覧
Tera計算3_Utilityは、以下の8つの主要機能を提供します。
4.1 手計算方法
概要
物流計算の基本となる手計算方法を学習・確認するための機能です。
主な機能
- 基本的な物流計算式の表示
- 計算例の参照
- 計算手順の詳細解説
4.2 入荷スペース計算
概要
入荷エリアに必要なスペースを計算します。
主な機能
- 入荷量に基づくスペース算出
- 時間帯別入荷量の考慮
- 仮置きスペースの計算
入力パラメータ
- 入荷ケース数
- ケース寸法(長さ・幅・高さ)
- 作業時間
- スペース余裕率
4.3 出荷梱包物量計算
概要
出荷する梱包物の物量を計算します。
主な機能
- 梱包サイズごとの集計
- 総容積・総重量の計算
- 荷姿別の物量把握
4.4 出荷スペース計算
概要
出荷エリアに必要なスペースを計算します。
主な機能
- 出荷量に基づくスペース算出
- 配送先別の仕分けスペース計算
- ピッキングエリアの規模計算
- 出荷待機スペースの計算
4.5 トラック軌跡計算
概要
トラックの回転半径や必要通路幅を計算し、視覚的に軌跡を表示します。
主な機能
- 車種別の旋回軌跡計算
- 最小回転半径の算出
- クリアランス(通路余裕幅)の計算
- 軌跡図の描画・出力
- セミトレーラーの計算対応
対応車種
| 車種カテゴリ | 詳細車種 |
|---|---|
| 2tトラック | 標準キャブ標準ボディ、ワイドキャブロングボディ、ワイドキャブ超ロングボディ |
| 4tトラック | カーゴワイドフルキャブ、カーゴ標準幅フルキャブ |
| 大型トラック | 16tカーゴ 6×2、15tカーゴ 8×4、11tカーゴ 前二軸 |
| コンテナ車 | 20fコンテナ車、40fコンテナ車 |
計算パラメータ
- 車両ピッチ(ホイールベース)
- 前輪・後輪のオーバーハング
- 車体幅
- 最小回転半径
- 直進距離
- 旋回角度
4.6 バラ出荷コンテナ計算
概要
バラ出荷時のコンテナ必要数を計算し、EIQ分析に基づいた最適化を行います。
主な機能
- 出荷データからのコンテナ容積計算
- コンテナサイズ別の必要数算出
- 充填率の計算と最適化
- EIQ分析(Entry, Item, Quantity)
- 出荷先別・日別の集計
- パレット積載数の計算
対応コンテナ
| コンテナ種類 | 内寸法(長×幅×高)mm | 容積 (m³) |
|---|---|---|
| オリコン P-50B | 530×366×336 | 0.0652 |
| オリコン P-75B | 654×434×336 | 0.0954 |
EIQ分析機能
- E (Entry): 発送先数のランク別集計
- I (Item): アイテム数のランク別集計
- Q (Quantity): 物量(容積)の集計
4.7 パレット積付計算と保管規模
概要
ケースをパレットに積付ける最適な方法を計算し、必要な保管規模を算出します。
主な機能
- パレットへの最適積付パターン計算
- 積付け効率(充填率)の算出
- 必要パレット数の計算
- 多段積みの計算(段数指定可能)
- 複数の積付パターンの比較
- 保管に必要なラック段数の計算
- 倉庫保管規模の算出
- 積付イメージの視覚的表示
パレット仕様
| パレット種類 | 寸法(長×幅)mm |
|---|---|
| 標準パレット(1100型) | 1100×1100 |
| 標準パレット(1200型) | 1200×1000 |
| カスタムパレット | 任意サイズ指定可能 |
計算アルゴリズム
複数の積付パターンを自動生成し、以下の評価基準で最適解を推奨します:
- 平均充填率(パレット面積の有効活用率)
- 必要パレット数(最小化)
- 積付安定性
4.8 フォーク積付通路幅計算
概要
フォークリフトで直角積付けを行う際の必要通路幅を計算します。
主な機能
- フォークリフト種類別の最小通路幅計算
- パレット寸法を考慮した計算
- 安全余裕幅の設定
- 直角積付時の軌跡計算
- 寸法図の表示
対応フォークリフト
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| リーチ型 | 室内倉庫用、小回り性能が高い |
| カウンター型(3輪) | 安定性と機動性のバランス型 |
| カタログ参照 | メーカーカタログ仕様を参照 |
| 自力入力 | 独自仕様のフォークリフト対応 |
計算式
通路幅 = フォークリフト全長 + パレット奥行 + 安全余裕幅
※ 直角積付時の旋回半径を考慮した詳細計算を実施
5. 使用方法
5.1 基本的な操作フロー
- プログラムを起動し、メニュー画面を表示
- 実行したい機能のボタンをクリック
- 各機能画面で必要なパラメータを入力
- 「計算開始」または「計算実行」ボタンをクリック
- 計算結果を確認
- 必要に応じてデータを保存またはExcel出力
5.2 トラック軌跡計算の使用例
手順
- メニュー画面から「トラック軌跡計算」ボタンをクリック
- 車種選択コンボボックスから対象車種を選択(例:2T 標準キャブ 標準ボディ)
- 設定値を選択するか、カスタム値を入力
- 中心座標X, Y(描画位置)
- 車両ピッチ(mm)
- 倍率(描画サイズ)
- 直進距離(mm)
- 「計算開始」ボタンをクリック
- 画面上に軌跡図が表示される
- 計算結果(最小回転半径、クリアランスなど)を確認
5.3 バラ出荷コンテナ計算の使用例
手順
- メニュー画面から「バラ出荷コンテナ計算」ボタンをクリック
- 出荷日をコンボボックスから選択
- 使用するコンテナタイプを選択
- コンテナ充填率を入力(通常60-80%)
- 「コンテナ容積計算開始」ボタンをクリック
- 結果を確認
- 出荷先別バラ容積
- 必要コンテナ数
- EIQ分析結果
- パレット積載数
5.4 パレット積付計算の使用例
手順
- メニュー画面から「パレット積付計算と保管PL計算」ボタンをクリック
- 「PL情報読込」でパレット仕様を読み込む(Excel形式)
- 「ケース情報読込」でケース寸法を読み込む
- PLIDコンボボックスから使用するパレットを選択
- 「PL積付計算実行」ボタンをクリック
- 推奨積付パターンを確認
- パターン別の充填率
- 必要パレット数
- 積付イメージ(平面図)
- ソート機能で最適パターンを探す
- 必要PL数昇順
- 平均充填率降順
5.5 データの保存と読込
各機能で入力したデータや計算結果は、以下の方法で保存・読込が可能です:
- Excelファイル: 「Excel出力」ボタンで結果をExcel形式で保存
- データベース: Access データベースに自動保存される設定の機能もあります
- 設定ファイル: 前回の設定値を次回起動時に自動読込
6. 技術仕様
6.1 開発環境
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 開発言語 | Visual Basic .NET |
| フレームワーク | .NET Framework 4.5+ |
| 開発環境 | Visual Studio |
| データベース | Microsoft Access (ACCDB形式) |
| UI フレームワーク | Windows Forms |
6.2 使用ライブラリ
- System.Data.OleDb: Access データベース接続
- ADODB: データベースアクセス
- OfficeOpenXml (EPPlus): Excel ファイル操作
- Microsoft.Office.Interop.Excel: Excel 操作
- Microsoft.Office.Interop.Access: Access 操作
6.3 ファイル構成
| ファイル名 | 説明 |
|---|---|
| Tera計算3_UtilitySoft.exe | 実行ファイル(メインプログラム) |
| T3_UtilitySoft.vb | 共通モジュール(変数定義、ファイル確認など) |
| T3_Uty0メニュー.vb | メニュー画面 |
| T3_Uty1トラック軌跡計算.vb | トラック軌跡計算機能 |
| T3_Uty2バラ出荷コンテナ計算.vb | バラ出荷コンテナ計算機能 |
| T3_Uty3PL積付と保管規模.vb | パレット積付計算機能 |
| T3_Uty4フォーク積付通路幅.vb | フォーク積付通路幅計算機能 |
| T3_1_手計算方法.vb | 手計算方法表示機能 |
| T3_2_入荷スペース.vb | 入荷スペース計算機能 |
| T3_3_梱包物量.vb | 梱包物量計算機能 |
| T3_4_出荷スペース.vb | 出荷スペース計算機能 |
6.4 データベーススキーマ
Tera計算.accdb
主要テーブル:
- T000_出荷データ: 出荷実績データ
- T230_日別集計: 日別の集計データ
- トラック寸法マスタ: 各種トラックの寸法データ
- セミトレーラー寸法マスタ: セミトレーラーの寸法データ
SQLによるEIQ分析.accdb
EIQ分析専用データベース:
- TF10_出荷コンテナ物量: 出荷コンテナ物量データ
- 集計テーブル: 各種集計用テンポラリテーブル
6.5 計算アルゴリズム概要
トラック軌跡計算
三角関数を使用した座標計算により、トラックの各部位(前輪内側/外側、後輪内側/外側、車体四隅)の軌跡を算出します。
主要変数:
- 車両ピッチ (ホイールベース)
- 前輪オーバーハング, 後輪オーバーハング
- 車体幅
- 旋回角度
- 直進距離
計算手順:
1. 初期位置設定
2. 直進時の座標計算
3. 旋回時の座標計算(角度を0.5度刻みで計算)
4. 各点の軌跡描画
5. 最小回転半径の算出
6. クリアランスの計算
パレット積付最適化
全パターン探索により最適な積付方法を決定します。
評価指標:
1. 平均充填率 = (ケース総面積) / (使用パレット面積) × 100
2. 必要パレット数(最小化を評価)
3. 積付安定性(縦横バランス)
探索方法:
- ケースの縦置き/横置きパターンを全て試行
- 多段積みの各段における最適配置を計算
- 複数の推奨案を提示(充填率順、PL数順)
7. トラブルシューティング
7.1 起動時のエラー
❌ 「dataディレクトリが存在しません」エラー
原因: Tera計算Dataフォルダが正しい場所に配置されていません。
解決方法:
- A:, B:, C:, D:, E:, F: いずれかのドライブに
Tera計算Dataフォルダを配置してください - フォルダ名のスペルと大文字小文字が正しいか確認してください
❌ 「dataディレクトリが複数存在します」エラー
原因: 複数のドライブに Tera計算Data フォルダが存在します。
解決方法:
- 不要な Tera計算Data フォルダを削除し、1つだけ残してください
7.2 データベース関連エラー
❌ データベース接続エラー
原因: Access Database Engine がインストールされていない、またはファイルが破損しています。
解決方法:
- Microsoft Access Database Engine 2016 Redistributable をインストールしてください
- データベースファイル(.accdb)が破損していないか確認してください
- ファイルが読み取り専用になっていないか確認してください
7.3 Excel出力エラー
❌ Excel出力ができない
原因: Microsoft Excel がインストールされていない、または権限の問題があります。
解決方法:
- Microsoft Excel がインストールされているか確認してください
- 出力先フォルダへの書き込み権限があるか確認してください
- ディスクの空き容量が十分あるか確認してください
7.4 計算結果がおかしい場合
確認ポイント
- 入力値の単位が正しいか(mm、cm、m など)
- 数値として認識される形式で入力されているか(カンマ区切りなど)
- 入力値が現実的な範囲内か(極端に大きい・小さい値でないか)
- マスタデータ(トラック寸法など)が正しく読み込まれているか
7.5 画面表示の問題
画面が正しく表示されない場合
- 画面解像度を 1280×768 以上に設定してください
- Windows の表示スケール設定を確認してください(推奨 100%)
- グラフィックスドライバを最新版に更新してください
7.6 その他の問題
| 症状 | 考えられる原因と対処法 |
|---|---|
| 動作が遅い |
・大量データ処理時は時間がかかります ・他のアプリケーションを終了してメモリを確保してください ・データベースファイルの最適化を実行してください |
| プログラムが応答しない |
・処理中の場合は完了まで待ってください ・タスクマネージャーで強制終了し、再起動してください ・データファイルの整合性を確認してください |
| 印刷ができない |
・プリンタドライバが正しくインストールされているか確認 ・通常使うプリンタに設定されているか確認 ・一度Excelに出力してから印刷してください |
8. 付録
8.1 用語集
| 用語 | 説明 |
|---|---|
| EIQ分析 | Entry(発送先数)、Item(アイテム数)、Quantity(物量)による出荷分析手法 |
| 充填率 | パレットやコンテナの容積に対する実際の荷物容積の割合(%) |
| ホイールベース | 前輪軸と後輪軸の距離(車両ピッチ) |
| オーバーハング | 車軸から車体の端までの長さ(前オーバーハング、後オーバーハング) |
| クリアランス | 車両や荷物と壁などの間の余裕幅・安全距離 |
| PL (Pallet) | パレット。荷物を載せる台 |
| リーチ型 | フォークを前後に伸縮できるタイプのフォークリフト |
| カウンター型 | 車体後部におもりを持つバランス型フォークリフト |
8.2 ショートカットキー
| キー | 機能 |
|---|---|
| F1 | ヘルプ表示 |
| F5 | 再計算 / 更新 |
| Ctrl + S | データ保存 |
| Ctrl + O | ファイルを開く |
| Ctrl + P | 印刷 |
| Esc | ダイアログを閉じる / キャンセル |
8.3 更新履歴
| バージョン | 日付 | 更新内容 |
|---|---|---|
| 1.0.0 | 2025年 | 初版リリース |
8.4 お問い合わせ
ソフトウェアに関するお問い合わせ:
著作権所有者: 物流技術研究所 寺本敏幸
※ お問い合わせの際は、ユーザー問合せ番号をご用意ください。
8.5 ライセンス情報
使用許諾契約
- 本ソフトウェアは著作権法により保護されています
- 使用期限: 2026年12月31日
- 試用版と有料版があり、それぞれ使用条件が異なります
- 無断での複製、配布、改変は禁止されています
- 本ソフトウェアの使用により生じた損害について、著作権者は一切の責任を負いません
8.6 参考資料
- 物流施設設計基準(日本ロジスティクスシステム協会)
- 各トラックメーカーカタログ仕様
- パレット標準規格(JIS Z 0602)
- フォークリフト安全基準(労働安全衛生規則)